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安心してリフォームするための「リフォーム瑕疵保険」

こんにちは、草野です。

先週発表された「住宅リフォームに関する消費者支援策」
昨日は概要をご紹介しましたが、(昨日の記事はコチラ)
本日はその中身について見ていきたいと思います。

まず、リフォームを取巻く現状を国がどのように認識しているのか?
国土交通省のリーフレットには、以下のように表現されています。
(リーフレットのPDFはコチラ

 ○経験のない工事業者がリフォーム工事を請け負って、
   ずさんな工事を行う。
 ○本来必要のない工事が必要と言われて
   高額な工事費用が請求される。
 ○契約を結んでから追加工事が必要だと言われ、
   工事費用が大幅に増える。


確かに良く耳にする話しですよね。
こういったことへの対策として掲げられたのが
「リフォーム瑕疵保険」「リフォーム見積相談制度」
「弁護士等による無料の専門家相談制度」
の3つ。

まず、本日は「リフォーム瑕疵保険」から。

これはリフォーム工事に欠陥が見つかった場合の
修理費用をまかなうための保険
のこと。
新築でいう、昨年10月1日にスタートした
「瑕疵担保保険」と同じようなもの。

まだ発表段階のため詳しくは分からない部分もありますが、
現在発表されている資料や電話で確認できる範囲で
分かるメリットとして、次の3点が挙げられます。

メリットの1つ目が、あたり前ですが欠陥時の保証

もし工事後にリフォーム箇所に以下のようなトラブルがあった場合、
最大1000万円の保険金が支払われます。
日本住宅保証検査機構(JIO)の場合)

 1)構造耐力上主要な部分が基本的な耐力性能を
   満たさないこと(5年間)
 2)雨水の浸入を防止する部分が防水性能を
   満たさないこと(5年間)
 3)上記1と2以外の部分が社会通念上必要とされる性能を
   満たさないこと(1年間)


つまり、5年以内に家が傾いたり雨漏りがあったときや、
1年以内にそれ以外の問題が起こったときに保険金が支払われます。

この保険金は、もしリフォーム会社が倒産している場合には
保険会社から施主へ直接支払われるので、悪徳リフォーム会社に
手抜き工事をされ、その会社が倒産してしまっても安心と言う訳です。

メリットの2つ目が手抜き工事の防止

瑕疵保険は、工事後の万一のトラブルに備えるものですが、
そもそもトラブルが起こらないような工事を行なえば、
瑕疵が起こる可能性を抑えることができるはず。

そこで、リフォーム瑕疵保険への加入にあたっては、
建築士による現場の検査がセットとなっており、
リフォームに構造や防水が含まれている場合で工事中と完了時の2回、
構造や防水が含まれていない場合は完了時1回の検査が行なわれ、
工事が適切に行なわれているかのチェックが入ります。

メリットの3つ目が優良リフォーム会社の選別

リフォーム瑕疵保険制度では、リフォーム物件ごとの
保険加入に先立ち、まずは事業者の保険法人への登録が必要。

リフォーム工事の場合、500万円未満の場合、
建設業登録されていなくても工事を請け負うことが出来るため、
悪徳リフォーム会社の横行につながっています。

それに対し、リフォーム瑕疵保険制度では
保険法人が事前の事業者登録の際にリフォーム会社の審査を行い、
トラブルを起こしそうなリフォーム会社には登録させないので、
建設業登録されていなくても、保険の事業者登録の有無で
優良なリフォーム会社かそうでないかが分かる
ようになります。

以上、3つのメリットがあるリフォーム瑕疵保険。
瑕疵保険への加入が義務付けとなった新築とは違い、
リフォームの場合、加入は任意。また、保険への加入手続きは
リフォーム会社が行なうので、保険への加入をお考えの方は
契約前にリフォーム会社や保険法人へ確認した方がよいでしょう。

 ちなみに、この保険を取り扱うには国土交通省の認可が必要で、
 3月26日現在、この認可をとった保険法人は
 上記のJIO(日本住宅保証検査機構)のみとなっています。
 (JIOのホームページはコチラ

 でも、新築住宅の瑕疵担保保険を扱っている他の保険法人5社
 (住宅あんしん保証住宅保証機構たてもの
  ハウスジーメンハウスプラス)に草野が確認したところ、
 ほとんどの法人が近日中の保険取り扱いに向けて準備中とのことでした。
 (住宅あんしん保証のみ「未定」という回答)


それでは、次回は「リフォーム見積相談制度」と
「弁護士等による無料の専門家相談制度」を見ていきます。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『国の新政策「住宅リフォームに関する消費者支援策」発表』
『瑕疵担保履行法、本日スタート!』
『もしものときの第三者完成保証』

|  |-住宅の税金と法制度 | 15:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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