本日は、ホームインスペクション
新築中の現場にお伺いしてきました。

って、この“ホームインスペクション”という言葉、
日本ではまだ定着し切っていなく、なかなか定義が難しいのです。

このところ国土交通省もインスペクションの普及を掲げており、
さまざまな制度でも位置づけされていますが、
制度によってインスペクションの中身が違っているのです。

昨日、一昨日と二日続けてホームインスペクションの
勉強会に参加したのですが、その参加者の中でも
インスペクションの定義がズレる場面が見受けられました。


まず大きく分けて、建売住宅や中古住宅、マンションといった
完成物件の検査と、新築住宅の施工中の検査の2つに分けられます。

草野が本日お伺いしたのは新築中の現場で、
外壁や屋根の施工状況を検査してきました。

ただ、国などが普及を進めるホームインスペクションは
主に中古住宅の検査のことで、ホームインスペクターズ協会の定義によると
「ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通した
 ホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、
 また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、
 改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、
 アドバイスを行う専門業務」

となります。


さらに中古住宅(既存住宅)の検査であっても、
ホームインスペクションはいくつかに分類されます。

下記の図は国土交通省「既存住宅インスペクション・
ガイドラインについて」という資料からの引用ですが、
そこでは検査の程度によって3つの段階に分けられています。

▼▼国土交通省の資料より▼▼
国交省資料(縮小版)
※クリックすると拡大します

【一次的なインスペクション】=既存住宅現況調査
・現況を把握するための基礎的なインスペクション
・中古住宅の売買時や維持管理時の現況把握

【二次的なインスペクション】=既存住宅診断
・劣化の範囲や不具合の原因等を調べるための
 詳細なインスペクション(耐震診断等)
・一次インスペクションで詳細な検査が必要とされたときや
 リフォーム前の現況調査など

【性能向上インスペクション】
・性能向上リフォーム実施前の性能把握


この中で、国が一番力を入れているのが
一つ目の一次的なインスペクション。

中古住宅(既存住宅)の流通活性化につながると踏んでいるからで、
先の国会にて改正された宅建業法にも
ホームインスペクション位置づけられました。

さらに、既存住宅瑕疵保険においても、
保険をかけるための検査=インスペクションが必須となっているのです。

ただ、既存住宅瑕疵保険の検査と一次的なインスペクションは
イコールではなく、瑕疵保険をかけるための検査の方が
検査項目は少なくなっています。

また、国は長期優良住宅化リフォームという補助事業を推進しており、
その要件として工事前のインスペクションを義務付けていますが、
これは上記3つの中では「性能向上インスペクション」に該当します。


ということで、ホームインスペクションの普及に向けて
さまざまな角度から取り組みが進んでいるものの、
全体としては統一が取れていないとも言えます。

ですので、例えば中古住宅の購入前に
ホームインスペクションを依頼しようという時には、
自分はどのインスペクションを希望しているのかを
よく把握しておく必要があります。

いま世の中には2万円でインスペクションを行うという
検査会社もあります。

でも、その検査はあくまで既存住宅瑕疵担保保険に入るための検査。
もしかしたらご自身の希望する検査内容ではない可能性もあるのです。


逆にいうと、草野の立場ではご相談者が何を目的として
どのようなインスペクションをご希望かを把握しないといけない訳です。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『2日間で3件のインスペクションしました』
『中古住宅購入に役立つ冊子、無料で配布中!』
『なぜ日経新聞一面トップに“中古住宅取引 透明に”の記事が掲載?』



テーマ:家を建てる
ジャンル:ライフ
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