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同居や二世帯住宅に追い風! 三世代同居対応住宅の優遇制度が創設

いやぁ、寒い寒い。
今朝は、草野家のある津島市内でも雪が積もりました。

おかげで本日予定していた、新築現場の
ホームインスペクション(施工検査)は延期となりました。


この寒い中、昨日・今日と草野は
説明会や勉強会が3件重なっています。

昨日は、国土交通省主催の
「住宅取得・改修に関する支援制度等説明会」
をお聞きしてきました。

このところ国が力を入れている住宅施策は
「既存住宅(中古住宅)の流通活性化」で、
方向性は変わっていないことが昨日の説明会でも確認できました。

そのための具体的手段としての「ホームインスペクション」も、
いよいよ本格的な普及時期に入ってきました。

ここまでは特に目新しいものではありません。

先月発表された税制改正大綱を見ていても
来年度の新規施策にはあまり大きなニュースは無いなあ、
と思っていたところ。

が、よく話を聞いてみると、国は新たな施策を打ち出してきました。
それが「三世代同居」の推進。


戦後の日本の家庭は、それまでの大家族から核家族化しました。

それを再度方向転換し、再び大家族化、
もしくは親子二世帯同居を促進するということのよう。

背景にあるのは少子高齢化。その解消のために、
子育ての負担を親世代の協力で解消しようということ。
安倍政権の掲げる「一億総活躍社会」実現への一環です。

また、国は明確に謳っていませんが、子育てだけでなく
高齢者の自宅介護の促進も視野に入っているのでしょう。

そこで国土交通省は、三世代同居のための家づくりに対して
補助金や減税などの優遇措置を打ち出したという訳です。

では、具体的にどのような施策なのか。


まずは三世代同居対応住宅を新築する場合。

「地域型住宅グリーン化事業」の一メニューに位置づけられ、
三世代同居に対応した住宅を建築する費用として
上限30万円の補助金がもらえます。

この「三世代同居に対応した住宅」というのは何かというと、
キッチン、浴室、トイレ、玄関のうち
2つ以上の設備が複数設置されている住宅
のこと。

ですので、「完全分離」「一部共用」は問われません。


ただし、この補助金のベースは
あくまで「地域型住宅グリーン化事業」

そのため建物そのものが
 ・長期優良住宅(100万円/戸)
 ・認定低炭素住宅(100万円/戸)
 ・性能向上計画認定住宅(100万円/戸)
 ・ゼロ・エネルギー住宅(165万円/戸)
 等
である必要があります。

これらの対象住宅の場合に、カッコ内の補助限度額にプラスして、
三世代同居に対応した住宅を建てるための費用として
最大30万円がもらえるという訳です。

また、建てる住宅会社が住宅関連事業者で組織した
グループに所属する中小工務店でなければならない点、
及び、建てる建物が木造に限定される点にもご注意下さい。


次が、既存の住宅を三世代同居対応にリフォームする場合。
まずは、新築同様の補助金です。

こちらは「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の一メニューで、
従来の長期優良住宅化リフォームの補助金に上乗せする形で
上限50万円を受け取ることが出来ます。

長期優良住宅化リフォームの補助金が
リフォームの内容によって100万円・200万円もらえますから、
補助額の合計は150万円もしくは250万円となります。

対象となる工事は
 1)キッチンの増設
 2)浴室の増設
 3)トイレの増設
 4)玄関の増設

で、工事完了後の建物に、上記1~4の設備のうち2つが
複数設置されている必要があります。

ただ、ベースの制度が「長期優良住宅化リフォーム」ですから、
工事前のインスペクションの実施や維持保全計画の作成が求めらるほか、
 ・耐震性
 ・省エネルギー性
 ・劣化対策
 ・維持管理・更新の容易性

などの性能を向上する必要があります。


リフォームの場合は、補助金だけでなく税制優遇もあります。

従来からある、耐震・バリアフリー・省エネといった
所得税の減税対象にプラスして、三世代同居も対象となります。

現金でリフォームした場合は工事費等の10%(上限25万円)を、
ローンでリフォームした場合はローン残高の2%
(5年間の合計の上限62.5万円)を、所得税から控除できます。


三世代同居対応住宅に関する制度の概要は、以上となります。

ということで、これから家を建てる際のキーワードとして、
「三世代同居」がクローズアップされてきました。

親子での同居や二世帯住宅の建築をお考えの方には、
大きな追い風となりそうです。


なお、三世代同居対応住宅の優遇制度の一部(リフォーム分)は、
平成28年度予算で実施の予定です。

制度のスタート時期や詳細は、まだ確定していない点にはご留意下さい。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『エッ、ここで建てたら低炭素住宅の認定が取れない?』
『二世帯住宅建替への親の気持ちは?』
『補助金をもらっての家づくりはタイヘン!?』


|  |-住宅の税金と法制度 | 17:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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