昨日は、午前中が施工中の現場のホームインスペクション(住宅診断)、
夜にはホームインスペクターの勉強会と、
ホームインスペクション三昧の一日でした。

勉強会のテーマは「建物の沈下修正」。

地盤改良や建物の沈下修正の専門会社さんのお話しなのですが、
専門家ならではの、業界のウラ話も聞くことができました。


住宅の品質確保促進法が施行されて15年近くが経ち、
地盤に対する瑕疵の責任も問われるようになったため、
住宅の建築の前に地盤調査を行うのは当たり前になりました。

地盤調査の結果、地盤が緩いと判断されたら
地盤改良工事を行うのも当然のことです。


数十年前は、戸建て住宅においては地盤調査など一般的ではなく、
地盤改良工事なども滅多に行われていませんでした。

時代の違いなのですが、中には当時のことを振り返って、
「そこまで地盤におカネをかけなくてもいいのに・・・」
という考え方も一部にあります。

どうしても保証する側からすると、万一の事故に備えて、
過剰に対策をとってしまうという訳で、
これはなかなか難しい面があります。


保証する側というのは、施工する側でもあります。

すると、過剰に対策をとれば、施工コストも上がる、
それが売り上げ増にもつながるワケで、
施工者にとってみれば悪いことではありません。

逆に、おカネを払う施主にしてみれば
コストが上がることは歓迎すべきこととは言いにくいもの。

でも、「地盤改良をしないと、地盤沈下の恐れがあります」
と言われれば、ダメとは言いにくいのが人情で、
「保証してくれるならしょうがいない」と思わざるを得ません。


そんな時に出て来たのが、
地盤に対する“セカンドオピニオン”と呼ばれる業態。

地盤調査・改良工事会社が出してきた地盤調査結果や
地盤改良方法を分析し、本当にその地盤改良が必要かを判断、
不同沈下などが起こったら保証もしてくれてくれるというもの。

過剰な地盤改良をしなくて済むため、
施主にとってコストダウンにつながるというのがウリで、
その取扱件数も増えています。


ただ、専門家から見ると、
首をかしげたくなるような事例も意外とあるのだそう。

既存の地盤会社は、過去にたくさん痛い目を見て、
それを糧にして今があります。

それを「過剰」と切って捨てるのもいいけれど、
もしかしたらトラブルが続出するかも?というのです。

・・・う~ん。

「安心」と「コスト」という、
重要かつ相反することだけに、なかなか難しいですね。


住宅相談センターでも、
家づくりのセカンドオピニオンを謳っていますから、
考えさせられます。

セカンドオピニオンといえども
常に正しい訳ではないでしょうし、
間違えることも否定はできません。

むしろ、建築というのはいろいろな考え方、
解釈が併存するもの、絶対の正解はありません。

草野としては、ご相談者が納得・安心して判断できるよう、
メリットだけでなくデメリットも含め、
できるだけ正確で客観的な情報提供をするよう肝に銘じます。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『“これが絶対正しい家づくり!”ってどう?!』
『地盤調査はいつやるの?』
『地震の液状化被害で補償を受けるには』



テーマ:家を建てる
ジャンル:ライフ
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