先日のご相談で、住宅取得資金の贈与税非課税の特例について、
こんなご質問がありました。

・土地の購入+注文住宅を計画
・支払いは、土地を妻が、建物を夫が行う
・名義は、土地が妻の単独名義、建物が夫の単独名義
・上記の場合、妻は土地の購入に親からの贈与資金を充てた際、
 非課税の特例を使えるのか?


というもので、図にすると下記のようになります。

贈与税非課税


贈与税非課税の特例は、昨年から土地の購入資金も
対象になったので、問題なさそうな気がします。

が、ちょっと考えてみたところ、
となってしまったのでした。


なぜか?

この制度は、もともと建物の新築・購入費用のみが対象で、
土地の購入については後から付け加えられたのでした。

法律の文言でいうと、
「住宅用家屋の新築(・・・中略・・・)に先行する
 その敷地の用に供される土地や借地権などの取得」

をする場合には、土地の購入費用についても
非課税の特例の対象になるというもの。

簡単にいうと、建物(自宅)を建てるための土地なら
非課税の対象になるということで、建物を建てる予定が無く
土地を単独で購入した場合は非課税の対象にならないのです。


そこで、前記の図を見てみると・・・

妻が土地は買うけれど、建物は夫、つまり他人の名義。
これだと土地しか購入していないことになる

法律上は「受贈者が自己の居住の用に供する
一定の家屋を新築若しくは取得」
とあります。

この「自己の居住の用」(自宅のこと)というのが、
自分名義の建物でなければいけないのか、
それとも配偶者名義でもよいのか?

実は、法律の条文にはそこまで明確な規定が無いのです。

税理士の先生に聞いてみたところ、
「法律ではどちらにも解釈できるので、グレーですねぇ」
との答えが・・・


気になって仕方がない草野。

昨日、元締めである税務署に突撃取材(?)して、
今回の件について見解を聞いてきました。
以下、その回答です。

『明確な規定はありませんが、配偶者が建物を建てて同居する場合、
 土地を購入した妻も贈与税非課税の特例が適用されます』


どうやら、税務署内部の規定で、そのように運用しているらしい。
配偶者が建てても自宅は自宅ということで、
税務署も人の子、鬼のようなことは言わないのですね。

でも何か気になる草野、突っ込んでこんなことを聞いてみました。

『同居するのが配偶者でなく、内縁関係だとかアカの他人の場合は
 どうなるのですか?』


その場合は個別協議になる、とのこと。

法律でギチギチに固めてしまうと、
ケースによっては困ることがあるでしょうから、
柔軟に運用することは、一概に悪いこととは言えません。

でも、この回答を聞いた税理士の先生からは
「あくまでグレーなので、税務署の見解が変われば、
 運用も変わる可能性がありますね」

とのコメントが。

今回、税務署の職員さんに、贈与税の特例が受けられることを
書面で出してもらえないか聞いたのですが、それはできないとのこと。

1000万円や1500万円という大金に贈与税がかかるかどうかは
大きな違いですので、明確にしてくれるとありがたいのですが・・・


まぁ、そもそも建物を夫婦共有名義にしておけば、
今回の問題はクリアできるので(当然、支払割合も変えます)、
そのようにして自己防衛しておくのが手堅い方法のようです。

現在は景気刺激の一環として、住宅の取得について様々な
税制優遇がありますが、ホントに自分が利用できるかどうか、
どうすれば利用できるのか、よく調べた方が良いですヨ!

※もし、今回の話と同じケースでも、念のため
 建築地を管轄する税務署へご確認くださいネ。



 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『贈与税非課税の特例でもらった住宅資金に、相続税がかかる?』
『土地の名義はシンプルな方がいい』
『共有名義の持分割合と、税務署からの「お尋ね」』

テーマ:税金
ジャンル:政治・経済
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