7月10日に、国土交通省・経済産業省・環境省から共同で
「低炭素社会に向けた住まいと住まい方」の推進方策
についての中間とりまとめが発表されました。
国土交通省からの発表はコチラ


これは、上記3つの省が共同で設置した
「低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議」にて検討し、
先ほど行われたパブリックコメント(意見募集)の結果も踏まえて
とりまとめられたもの。

住まいと“住まい方”とある通り、
「快適性や知的生産性の向上」省エネの「見える化」
住まい方・働き方の変革による「無理のない節電」など
ソフト面の提言も見られますが、やっぱり“住まい”
すなわち住宅やビルなどのハード面の記述が中心になっています。

どのような内容なのか、以下、簡単にご紹介します。


まず、大きな方向としては、新しい省エネ基準の義務化や、
省エネ性能のラベリング(評価・表示)制度を構築していくことになり、
そのための2030年度までの工程表も提示されています。

新しい省エネ基準の義務化は、まずは大規模(2000m2以上)建築物から
中規模(300~2000m2)、小規模(300m2未満)と段階的に広がり、
2020年度までに全ての新築住宅・建築物が対象になります。

性能のラベリングについては、住宅性能表示基準を改正し、
省エネ性だけでなく創エネルギーや蓄エネルギー、
ライフサイクルから見たCO2排出量、
そして健康性といった幅広い指標が整備される模様です。


今年度はどのような動きになるのでしょうか。

工程表によると、まずは新しい省エネ基準のうち、
住宅以外の建築物について施行される予定です。
(住宅については今年度以降の早期に施行される見込み)

また、根拠となる法律として
「都市の低炭素化の促進に関する法律(案)」
国会提出が挙げられており、成立すれば認定低炭素住宅の制度
(長期優良住宅と同様の各種税制優遇)が動き出します。


今回の中間とりまとめで興味深かったことが2点あります。

一つ目が「既存ストック対策の強化」について。
割合から見れば新築以上に多い、既存住宅・建築物
省エネ性向上が重要、と位置づけられています。

新築と比べて規制の運用や基準づくりが難しいものの、
「既存住宅に関する評価・表示システムと流通・金融システムとの
 連携や省エネ改修への支援を行う等」

と、その必要性が謳われています。

これは、省エネとは別に国が進めている中古住宅流通の流通促進
ホームインスペクション(住宅診断)の普及とも連動してきます。


二つ目が、「地域材」の活用について。

建設・運用・廃棄・再利用といったライフサイクルから
CO2排出量を進める必要があると謳われていますが、
生産・輸送における省CO2化や省資源化のためには、
地域材の活用が有効というワケ。

これは、長期優良住宅の補助金が、
今年度から「地域型住宅ブランド化事業」として
地域材の活用や地域型住宅の普及を目指しているのと
連動していると思われます。


国の政策というのは様々な分野が複雑に絡み合っているのですね。

今回の中間とりまとめを見ると、
「2020年までに標準的な新築住宅でZEH
 (ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を実現し、
 2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現する」

という方向性や基本的な考え方は分かるものの、
具体的な記述はあまり多くありません。

でも、ここで挙げた政策以外にも、住宅エコポイントや
フラット35S、住宅ゼロエネ化推進事業、
HEMSへの補助など、さまざまな制度が動いています。

この大きな流れは変わることはないのでしょう。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『平成24年度の長期優良住宅補助金は、地域型住宅に特化?』
『住宅政策の流れは、中古住宅の流通とインスペクション?』
『住宅ゼロ・エネルギー化に向けた、国の平成24年度施策』

テーマ:家を建てる
ジャンル:ライフ
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