本日はひと組のご相談がありましたが、
あとは予定が空いてゆったり事務作業ができましたので、
住宅ローンの比較シミュレーションを2件作成していました。

住宅ローンの比較は、シンプルなケースもあれば
結構複雑なケースがあります。

本日も、土地・建物全額ローンのケースで金利が同じような
条件だったため、金利以外に“つなぎ融資”か“先行融資”かで
返済総額がどう変わるのか、シミュレーションしました。


また、もう一つのケースでは金利勝負となったのですが、
これが単純にはいきません。

この方、2000万円少々を30年返済・10年固定金利タイプで
借入れされる予定です。

もともとA銀行は当初10年間の優遇金利が1.4%のところ、
実行金利1.3%のメドが立っていました。
B銀行は同じく当初10年間が1.4%ですので、
パッと見たところA銀行の方が良さそうに見えます。

が、実はそうではありません。

どうしてかと言うと、
当初10年間の固定期間終了後の金利引下げ幅(優遇幅)が、
A銀行は▲1.0%、B銀行は▲1.5%なのです。
これを現在の店頭金利に当てはめてみると、
11年目以降の実行金利はA銀行が2.1%、B銀行が1.7%と逆転し、
B銀行の方が総返済額で50万円ほど低くなるのです。


これ、住宅ローンの用語で言うと、
A銀行は「当初期間引下げタイプ」
B銀行は「全期間引下げタイプ」
などと呼ばれています(銀行によって呼び方は違います)。

要は、返済当初の引下げ幅を大きくするのか、
返済期間全体を通して引下げを一律に行うのかの違いになります。


たいがいの銀行では、新規住宅ローンが獲得しやすいためか
当初期間引下げタイプが多いのですが、
一部の銀行では全期間引下げタイプも扱っています。

一般的に全期間引下げタイプの方が返済総額は下がりますが、
当初支払う毎月の返済額は高くなります。

でも、差額は今回のケースでは
月額1,000円ちょっと、年額でも12,000円ほど。
返済当初からガンガン繰上返済をするのでなければ、
充分にメリットが出ます。


当初の金利の低さを謳う広告も時々見受けられますが、
目先の金利の低さだけで判断すると、
トータルでは損することもあります。

特に、2年とか3年といった短期の固定金利期間選択タイプの場合、
当初の金利は非常に低いのですが、
その恩恵を受けられる期間が極めて短くなります。

固定期間終了時の店頭金利は、そのときの経済情勢によって
上下するため、目論見どおりにいくとは限りませんが、
住宅ローンを選ぶ際は、当初の金利だけでなく、
固定期間終了後の金利引下げ幅や繰上返済の有無など、
諸条件を含めて判断したいところですね。


なお、このケース、なぜ“単純”ではなかったかというと、
実は、他に当初10年間1.25%、固定期間終了後の
引下げ幅が▲1.25%という銀行があったからです。

さて、どの銀行が一番返済総額が抑えられるでしょう?!


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『店頭金利? 優遇金利? 実行金利?』
『最適な住宅ローンを見極める比較シミュレーション』
『「家賃並みの返済額」には要注意!』

テーマ:住宅ローン
ジャンル:ファイナンス
コメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック