ホームインスペクション(住宅診断)は、
工事中の現場を検査するだけでなく、建売住宅や中古住宅など
完成している建物を検査することもよくあります。

そんな時、目視できる範囲で検査するだけでなく、各種機器を使って
目に見えない内部がどのようになっているかも検査します。

その一つが、サーモグラフィで建物を診断する
「赤外線カメラ」です。

▼▼赤外線カメラを使った検査風景▼▼
赤外線調査


熱伝導率の違いによる温度差がカメラのモニターに表示されるので、
住宅相談センターでも断熱材の施工状況などの検査で活躍しています。

新型インフルエンザが流行した際、
空港で海外からの旅行者の発熱状況を赤外線カメラで
調べている様子をご記憶の方もいると思います。

その赤外線カメラによる建物診断の資格として、
「赤外線建物診断技能師」という民間資格がスタート、
昨夜は、その資格制度を運営する社団法人
「街と暮らし環境再生機構」さんの説明会を聞いてきました。


赤外線カメラによる診断では、先述の通り断熱材の施工状況や、
雨漏り、外壁タイルの浮きや剥がれなどが分かります。

特に雨漏りについては、
これまでの検査では原因が特定できないこともありましたが、
赤外線カメラを使った検査では高確率で原因が分かるとのこと。

まず赤外線カメラで広範囲に建物を概観し、
赤外線カメラで異常な温度状況が見受けられる箇所を絞り込み、
重点的に検査することで、効率的に雨漏りの原因が特定できます。


このように威力を発揮する赤外線カメラですが、
ただ道具を揃えれば良いというものではありません。

赤外線、すなわち温度によって判断しますので、天候や敷地状況によって
データが変わるので、カメラの扱いを習熟しなければいけません。

さらに、得られた画像データをもとに原因を特定する際も、
データ解析の経験建物構造、建材の特性などの知識が無ければ
精度の高い診断ができず、便利な道具も宝の持ち腐れになります。

ここまで高度な技術は簡単にマスターできるものではなく、
ホームインスペクションのような“1次診断”ではなく、
より高度な診断を行う“2次診断”の範疇になると思われますが、
それだけのスキルを持った専門家を養成、技術支援するのが、
この「赤外線建物診断技能師」という資格制度なのです。


説明会では、赤外線カメラを使って雨漏りの原因を特定、
補修を行った事例がたくさん出てきましたが、
どれも興味深いものばかりで、最後に講師の方が仰った

「雨漏りの原因は、ひとことで言って“施工ミス”。
 特に“こんなものだろう”という既成概念に縛られた施工が、
 雨漏りの原因になっている」


という言葉が印象的でした。

現場の職人には経験があるものの、それが欠陥を生むこともあります。
その欠陥を予防するためにも、第三者によるホームインスペクションが
有効と言えるでしょう。

それだけにホームインスペクターは赤外線による調査も含めて、
様々なスキルが必要。草野も日々勉強です!


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『築35年の中古住宅のインスペクション』
『外壁のホームインスペクション』
『住宅を診断するホームインスペクター』

テーマ:住宅・不動産
ジャンル:ライフ
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