親子が喧嘩せず暮らせる二世帯住宅の建て方
岐阜県内のハウジングセンターにて
二世帯住宅のセミナーで講師をしてきました。
二世帯住宅というのは、単世帯住宅に比べて
関係者が増える分、選択肢が増えます。
そこで本日は、二世帯住宅ならではの税制優遇の受け方、
そして二世帯住宅だからこその資金計画の立て方など、
将来にわたっておトクな二世帯住宅の建て方をお話ししました。
ただ、一点強調したのは、
税制優遇が受けられるからとか、
おトクだからといった理由で二世帯住宅を建てるのは
本末転倒だということ。
二世帯住宅を建てるのは、親子二世帯が
仲良く快適に暮らすことが、第一の目的のハズ。
その目的を忘れて、税制優遇や補助金目当てで
いらないものを付けたり、使いにくい家になったり、
それが原因で喧嘩して別居した、なんてこともあり得ます。
結局、二世帯住宅で一番に考えなければいけないのは、
二世帯が快適に暮らせる“距離感”なのです。
その距離感に合わせて、完全分離だとか一部共有、
完全分離など、建物の形態が変わってくるのです。
それに付随して本日お話しした中で、
特に参加者からご質問があったことをご紹介します。
それは、計画段階で二世帯の適切な距離感を考える時、合わせて
新居完成後の暮らしのルールを決める、ということです。
例えば、浴室が二世帯共有の場合、
その掃除は誰が行うのか?
子世帯が共働きだと、得てして親、
特に母親がお風呂掃除つを担当することがあります。
でも、母親一人に掃除を押し付けると、
不満がたまってしまいかねません。
そんなことにならないよう、あらかじめ二世帯間で
暮らし方のルールを決めておくのです。
掃除であれば、共有部分の掃除、
例えば前述の浴室、トイレ、玄関、キッチン。
さらに庭の手入れなんかもあります。
掃除以外の家事では、料理や洗濯もあります。
生活費の負担方法も決めておきたいところ。
例えば食費だったり、電気・ガス・水道といった公共料金、
固定資産税や火災保険、自動車の経費なんてのもあるでしょう。
もう一つトラブルになりがちなのが、
子育てや子供の教育方針。
勉強の指導だけでなく、おやつやお小遣いの与え方、
テレビゲームの時間なんてのもあります。
おじいちゃん・おばあちゃんが孫を甘やかしてしまい、
親がストレスになるなんてこともありますし、
逆に孫の世話を頻繁に押し付けられた
祖父母にストレスが溜まるなんてこともあります。
二世帯住宅を計画する時には、
完成後の二世帯の暮らし方や関係性をイメージし、
適度な距離感が取れる間取りやルールを考えて下さい。
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『二世帯住宅の賢い建て方って? セミナーにてお話しします』
『同居や二世帯住宅に追い風! 三世代同居対応住宅の優遇制度が創設』
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