D.I.G Architects 吉村昭範さん&吉村真基さん
12月16日に完成見学会を開催する、愛知県一宮市の『horizon』。
先日もご紹介しましたが、「庭のようなリビング、リビングのような庭」
を持つ住宅です。その開放感あふれる空間を創り出した建築家が、
D.I.G Architectsの吉村昭範さんと吉村真基さんです。
大学院卒業後5年の設計事務所勤務を経て独立し、自らの事務所を構えて3年。
まだ30代前半の若いお二人ですが、斬新なデザインと独創的なコンセプトで
建築家コンペの当選5回や、日本建築学会東海賞など各種受賞を誇る、
まさに「売り出し中」の若手建築家です。

昨日、完成見学会の打合せも兼ねて名古屋・大須の事務所にお伺いしたところ、
住宅の設計について、『horizon』についてなど興味深いお話しを
じっくりとお聞きできましたので、見学会に先立ちここでご紹介します。
「その場所に立ったときの印象とお施主さんのご要望」
→設計にあたる時の、取っ掛かりです。その立地を見ると
そこにふさわしい、「こんな家を建てたい」との
インスピレーションが湧くそうです。
「既存の環境を活かしながら、周囲とはちょっとデザインをずらす」
→まわりとは調和しながらも、さりげなく存在感があります。
『horizon』では「水平線」をデザインの基調として
横長の窓などを各所にあしらい、個性と統一感を演出しています。
「見せたくないところを、どうやって見せないようにするか」
→玄関や水回りを南北一直線に配置することで外部から閉じ、
敷地西側にオープンな空間を確保しました。
「プランは単純だけれど、部屋のつながりが多様になるように」
→廊下や壁で区画せず、壁に開口部をつけたり、
動線に回遊性を持たせることで、広がりを感じさせています。
「2階は行燈が浮いているようにした」
→1階はRCの塀に囲まれて外から見えないため、目を惹く2階のファサードは
いくつも模型を作ってデザインを検討したそうです。
夜には部屋の灯りが漏れ、ファサードを印象的に浮かび上がらせます。

「構成はシンプルにし、建築的な『意図』を感じさせないようにした」
→さまざまなアイディアや配慮が満載ですが、
さりげなく見せるところに上品さが感じられるのですね。
「ちょっとしたディテールにこだわることで、一味違った見せ方になる」
→例えば窓や傘木、建具の枠の収まり具合など。
現場とのやりとりを経て、納得のいく造形が出来たそうです。
「思い切ってやってみたら、コスト的にも収まり、見た感じもよくなった」
→「寛大なお施主様に恵まれ、楽しみながら創らせてもらった」そう。
それだけに『horizon』は、これまで手がけた住宅設計の集大成、
「ある世界に到達できた」との実感があるそうです。
・・・建築家ならではのセンスが満載のこの『horizon』、
ぜひ皆さまもご自身の目でご覧下さいませ。
完成見学会は12月16日(日)、ただいまお申し込み受付中です!
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