最近のハウスメーカーの営業手法 ~キャンペーンと単価アップ~
見積を見ながら金額が適正か?というお話が出ました。
見積を見てみると、確かに割高と思える会社もありました。
「大手ハウスメーカーは高い!」というイメージがありますが、
それは正解で、決して安さをウリにはしていません。
それが最近、ざっとこの1年ほど
さらに金額が上がってきている印象があります。
以前であれば3000万円程度で建つところ、
いまでは下手したら3500万円になっているとか。
ざっくり1~2割の上昇といったところ。
この傾向は1社だけではありません。
景気回復による建材価格や人件費の高騰
といった理由もあるのでしょう。
が、どうやらハウスメーカー各社の
営業方針の変更によるところが大きいよう。
以前のハウスメーカーは、
とにかく着工棟数を増やすことが一番の目標。
そのためには、多少どころか、状況によっては数百万円規模の
大幅な値引きも厭いませんでした。
(実際は、金額をふかしておいて値引きを大きく見せかける
ケースもあったでしょうが)
が、少し前の消費税増税による反動、
もっと根本的には少子高齢化による着工棟数の減少で、
数の拡大は見込めなくなりました。
そこで数より質、つまり着工棟数を増やすのではなく、
1棟当たりの単価を上げる方向になったようです。
とはいっても、単に金額を上げるだけでは
賢くなった消費者はついてきません。
金額に見合った中身、つまり付加価値が必要になります。
例えば今回拝見した見積では、太陽光発電、
蓄電池、エネファームの3点セットがついていました。
これらの設備は合計で700万円ほど。
ただ、キャンペーンによる値引きで半額になります。
700万円もするものが350万円で買える、
これっておトク?!
確かに、設備の金額としてはおトクでしょう。
でも、建物本体などの金額と合計してみると、
決して安くはありません。
これらの3点セットは
絶対に無くてはならないというものではありません。
そこでコストを下げようと3点セットを外してみると・・・
かなり割高。建物本体の価格設定がかなり高いのです。
結局、客寄せの“値引きキャンペーン”で豪華設備を付けさせ、
1棟当たりの単価を上げようという営業手法なのでしょう。
もともと3点セットが欲しければまだしも、
そうでなければ価格的な優位性はありません。
何度も当ブログで書いていますが、
キャンペーンに踊らされず、自分にとって必要なものは何か、
冷静に判断するようにして下さい。
▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『住宅会社の営業マン選びのコツ ○○が好きか?』
『“丼勘定”の一式見積の工務店との付き合い方』
『値引だけではない! ハウスメーカーとの交渉方法』
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