昨日、ある不動産会社の社長さんとお話しましたが、
その中で“一括査定”の話が出ました。

不動産の一括査定とは、家や土地を売却したい人が
インターネットで複数の不動産会社に査定依頼を出せる仕組み。

不動産の査定額というのは不動産会社によってばらつきがあり、
数社に査定依頼しないと客観的な額が分かりません。

これまでは査定の際には一軒一軒不動産会社に
問い合わせする必要がありましたが、一括査定を利用すれば
手間なく一度にたくさんの不動産会社に査定してもらえるという訳です。


この査定。
ネットの一括査定に限りませんが、よくあるのが

1)高い査定額を提示した会社と媒介契約を締結
      ↓↓↓
2)高い値付けで売り出したものの数か月経っても売れない
      ↓↓↓
3)不動産会社から値下げを打診される
      ↓↓↓
4)値下げしたものの、すでに情報が晒されているため売れない
      ↓↓↓
5)さらに値下げ・・・


という悪循環。

不動産会社からすれば、媒介依頼さえ取れれば
あとは何とかなるということで、高い査定額を提示する訳です。

先週お話ししたご相談者も、ネットの一括査定ではありませんでしたが、
マンションの売却で同じような事態になっていました。


実際にその金額で買取るのであればその根拠や責任は明確ですが、
査定というのはあくまで「それくらいの金額で売れるでしょう」というモノ。

不動産会社の中には、査定額を「一般の仲介に出したとき」と
「自社で買い取りしたとき」の2種類提示し、
仲介で売れなかった時には買取保証をするというところもあります。
(買取価格は、仲介の査定額よりは低くなりますが)

でも、単なる査定の場合、その金額で売れなくても
不動産会社に責任はありません。


しかも、高額な査定をする不動産会社や営業マン。

怖いもの知らずというか無鉄砲というか、
後先のリスクを考えず受注のために良いことしか言わないため、
あとでどんな落とし穴があるか分かりません。

こんな不動産会社は、業界の中では一部でしょうが、
根絶することは難しいでしょう・・・


と話していて、ふと思いついたのが、
「売却額が査定額を下回った際の保証を付ければよいのでは?」
ということ。

例えば、1800万円と査定額を提示したら、
多少の前後はあるので、1600万円以下でしか売れなかった場合、
いくらかの補償金などを支払うというもの。

これなら不動産会社もむやみ高い査定を出すわけにいきませんし、
販売活動に力を入れざるを得ません。

良識ある不動産会社なら当たり前のことですから、
それを“保証”という形で明示すれば、
不届きな不動産会社と差別することになります。

お話ししていた不動産会社の社長さんも、
「それ、いいですねぇ」と好感触。


もしかしたら、そのうちこんな保証を付ける不動産会社が
出てくるかもしれません。

ただ、現時点ではそんな会社はありませんので、
不動産の査定を依頼する際は、高額な査定に踊らされず、
しっかりと査定の根拠や販売の方法などを確認することをお勧めします。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『もうじき住宅業界が不動産業界に呑み込まれる?!』
『不動産売却時の税金を抑えるためには』
『大手と地場、不動産会社の違いは?』



テーマ:住宅・不動産
ジャンル:ライフ
住宅相談センターには、ちょくちょく
HPを見た方からお電話でのご相談が入ります。

例えば、家が建った後のトラブル。

「築1年しかたっていないのに雨が漏りました」
「不具合が発生したのに、住宅会社が直してくれない」

などなど。

住宅相談センターはトラブルを予防するための
コンサルティングを本業としており、
こういったトラブル相談は基本的に業務外。

ただ、困りに困って、ネットでようやく見つけて
お電話いただいたというケースが少なくないため、
できるだけお答えするようにしています。

正直なところ、現場を見たり住宅会社とのやり取りを詳しくお聞きしないと
たいしたことはお話しできないのですが、
それでも参考になったとお礼をおっしゃっていただいています。

(トラブル相談のメニューを用意すればよいのでは?
 という考えもあるかと思いますが、
 住宅会社とのトラブル交渉については
 弁護士法の絡みなどもあり対応できません)


また、やはり頻繁にかかってくるお電話に、
「物件(建売住宅やマンション)を買おうと思っているけれど、
 これだけの金額の物件を買っても大丈夫でしょうか?」

というものがあります。

このところも続けて2件、同じようなお電話がありました。

それも判を押したように
「○○までに(“明日までに”とか“今月中に”とか)決めないと
 いけないので、このお電話で相談できませんか?」

とのこと。


どちらも、営業マンから
「○○までに契約してほしい」
と詰められているようです、が。。。

率直に申し上げて・・・。

このご相談にお電話でお答えするのは無理です!
申し訳ありませんが。

だって、何千万円もする買い物について、
突然見ず知らずの人から相談されて、
「ハイ、大丈夫ですよ」なんて即答できます?!
(↑ちょっと力説しちゃってます)


「〇千万円のローンを組んでも大丈夫でしょうか?」
ということをお聞きになりたいのだと思います。

世間的には「年収の〇倍までなら大丈夫」
なんて目安が言われたりしていますが、そんなのあくまで目安。

組めるローン(というよりも適正に返せるローン)の額は
人によって違います。

ファイナンシャルプランナーとしてその金額を出すのが仕事ですが、
「今なら電話で10分ほど話ができるのですが」
と言われても、さすがにそんな短時間ではお答えできません!


恐らく、軽い気持ちで物件を見に行っただけだったのに、
意外な急展開! ご本人たちも当惑しているのでしょう。

(ちょっと冷静になった方が良いですよ・・・)
(本当にこの物件が気に入っているのですか?)
(ほかにも物件は見ていますか?)

などと言ってあげたいところではあります。

が、いきなりのお電話でそこまで話すのもどんなものでしょう?


こういったお電話では、
「申し訳ありませんが、お電話ではそこまでお答えできません」
「買ってもよい金額の根拠をご提示するには、
 家計のシミュレーション(キャッシュフロー表)を
 作成する必要があります」
「そのためには事前にデータをお送りいただく必要があるのと、
 料金が5000円かかります」

とお答えすると、多くの場合それっきり。

時間が無いのは分かります。

でも、そこに住むのもご自身であれば、
借りた住宅ローンを返すのもご自身。

営業マンが契約を急かすのは当たり前。

人生を大きく左右する買い物で不安に思うのであれば、
営業マンのセールストークに乗せられず、
じっくり自分のペースで検討してみてもよいのではないでしょうか?

ご相談に来社いただくだけでも、冷静になれるもの。

もし検討している間に他人に先を越されたり、値引きが無くなったり
(値引きはほとんどの場合営業トークです)しても、
それはそれで縁が無かったということだと思いますよ。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『頭金の額に迷ったら・・・』
『家や土地を決断すめるための3つのステップ』
『“今月限定キャンペーン”と言われたら?』


テーマ:住宅・不動産
ジャンル:ライフ
昨日のご相談で、土地のリスクについてのお話が出ました。

土地に関するリスクを挙げてみると、
 ・水害・洪水(津波)
 ・地盤沈下
 ・地震による液状化

といったあたりが代表格。昨日のご相談でも話題に出ました。

できればこういったリスクの低い土地に住みたいものですよね。

リスクのことを考えて土地を探す人であれば、
「値段が安いから」と衝動的に買ってしまい、
後で「シマッタ!」なんてことにはなら無いでしょう。

ただ、リスクを考えるあまり怖くなってしまい、
土地が買えなくなった、なんてことが起こりかねません。


“リスクがゼロの土地”というのは、恐らく世界中探してもありません。

液状化のリスクが怖いので山間の土地を買ったら
がけ崩れの被害に遭ったとか、
先日の新潟の大火のような例もあります。

天災のリスクでなくとも、近隣にゴミ屋敷があったり、
騒音、振動、臭い、日陰、犯罪などのリスクもありますし、
公共交通機関や病院・商業施設が無くなるリスクなど
言い出したらキリがありません。

突き詰めて考えれば、最善の策は「持ち家など止めて
賃貸暮らしを続ける」ということになるかもしれません。
(究極のリスク対策は、地震大国の日本から脱出することかも?!)


これは極論ではありますが、賃貸暮らしにも
例えば老後の住処の心配といったリスクがあります。

このようにどんな選択をしたところで
メリットとデメリット(リスク)はついて回ります。

完璧な土地が無い以上、どのリスクならどの程度まで許容できるか
という、リスクに対する優先順位付けがポイントとなります。


“リスク”は日本語で言えば“危険性”になりますが、
“不確実性”とも言います。

危険が明白ならそもそも選ぶという選択肢はありませんが、
“危険な可能性もある”ために、判断が難しくなります。

例えば、海や川などの水辺に近い土地であれば、
一般的に地震による液状化が発生する可能性が高くなりますが、
かといって地震が起こったからと言って必ず液状化するとは限らないのです。

しっかり地盤調査をして地盤改良をすれば、
不動沈下のリスクは限りなく低くなりますし、
最近は液状化対策にもなる地盤改良方法もあります。


リスクをいたずらに怖がらず、リスクの程度と対策を知ったうえで、
あとは割り切るしかありません。

住む人によって何をリスクに思うかは違いますので、
ご家族でよく話し合うようにして下さい。

そうしないと、ご主人は気に入った土地でも奥さんが反対し、
いつまでたっても家を建てられませんヨ。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『土地の購入+注文住宅だと、住宅会社選びを急かされる?!』
『家や土地を決断すめるための3つのステップ』
『土地の購入前に地盤状況を確認する方法』



テーマ:住宅・不動産
ジャンル:ライフ
昨日は住宅ローン・資金計画関係のご相談が3組続きました。

いろいろとご質問をいただきましたが、
その中で、土地の購入+注文住宅の場合、
住宅会社はいつまでに決めればよいのかとのお話が出ました。

土地の購入で住宅ローンを利用すると、
住宅会社選びのタイミングも制約を受けるのです。

このことを知らないで住宅ローンの話を進めてしまうと、
あとから「○○までに住宅会社と工事の契約をして下さい」
と言われ、慌ててしまうなんてことが起こります。


何故か?

住宅ローンの審査は、借りる人の条件(年収や勤務先等)だけでなく、
物件の担保価値も問われます。

銀行は、万一住宅ローンの返済が滞ったら、
担保に押さえた物件(土地・建物)を売却して
貸した資金を回収します。

が、土地を購入した段階では、
担保にすべき建物はまだ建っていません。

銀行としては、土地の購入後、
「やっぱり家を建てるのをや~めた」となって
貸し駐車場を経営したりされたらマズイ訳です。

また、家は建てるものの、建築途中で住宅会社が倒産してしまい、
工事がストップしてしまったら、売るにも売れなくなります。

ですので、銀行からすると建物未完成の状態での住宅ローン実行は
実に危ない状態であり、大手メガバンクの中には、
この状態では一切融資をしないというところがあるくらいなのです。


さすがにそれでは借りる側の使い勝手が悪すぎます。

多くの銀行は土地の購入時に住宅ローンを実行してくれますが、
銀行にとって担保が無いというリスクがある以上、
そのリスクを抑えるために手を打ちます。

その一つが、土地の購入時に融資をする条件して、
工事をする住宅会社を決めてくれ、ということなのです。


これには二つの意味があります。

一つは「確かに家を建てる」という意思表示の意味。
もう一つは「建てる住宅会社がしっかりしており、
工事中に倒産をしない」という裏付け
をとる意味。

ですので、住宅会社が決まっていても、
その会社の経営状態によっては、
融資が下りないということもあり得ます。


また、住宅会社を1社に決めなければいけない時期は、
銀行によって変わります。

一番厳しい、すなわち早いと、ローンの本申込みの際の資料として
「工事請負契約書を添付してくれ」なんていう銀行もあります。

さすがにそれだと住宅会社選びの期間がタイトになりますが、
たいがいの銀行では土地の融資実行時には
住宅会社を決めておく必要があります。

(これも、決めるだけでよいのか、
工事請負契約の締結まで求められるのかに分かれます)

中には土地の融資実行時には住宅会社が決まっていなくても構わない
という銀行もありますが、それはどちらかと言えばレアケース。

もし住宅会社選びをじっくりしたいとお考えなら、
そんな銀行を探すほうが良い可能性があります。


注文住宅をお考えの方は、建物や住宅会社に
こだわりをお持ちのケースも少なくありません。

でも、土地の購入時に住宅ローンを利用すると、
意外と住宅会社選びに時間をかけられなくなる可能性があります。

苦労してようやく土地が見つかったと思ったら、
住宅会社選びで慌ててしまった・・・

なんてことのないよう、スケジュール感をよく理解したうえで、
住宅ローン選び、住宅会社選びをして下さい。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『住宅ローンが通らない?!となる前に・・・ 引越したら○○を忘れずに』
『住宅ローンはいつ申込む?』
『土地選びで迷わないためにやっておくべきこと』


テーマ:家を建てる
ジャンル:ライフ
先日、間取りのご相談をお受けしました。
いま決まっている間取りで問題ないでしょうか?とのお話しです。

「間取りが決まった」ということですから、
注文住宅をご計画中かと思ったら、少々話が違います。

土地をお持ちでないので、本来
「土地の購入+注文住宅の建築」
ということのハズ。

でも、今回のお話は、もともと建売住宅の購入から始まっていました。
しかも、建売住宅として確認申請も通してあるとのこと。

ということは、建売住宅だけれども、
「確認申請に影響のない範囲でプランをいじれますよ」
というお話しかと言えば、そうではなく確認申請を出し直す模様。

それなら「建築条件付き土地 + 注文住宅」になりそうですが、
建物の形は変えられない、とのこと。

???


契約形態はどうなっているのでしょうか?
ちなみに、土地の売主と建築業者は同じ不動産会社です。

「売買契約」なのか、
「建築条件付き土地の売買契約」+「工事請負契約」なのか、
「土地の売買契約」+「工事請負契約」なのか。

まだ何の契約も交わしておらず、
間取が問題なければ契約するとの段階であり、
不動産会社からは契約書の提示はまだ無いとのこと。

ただ、ご相談者が持参した物件チラシを見るとこんな記述が。

「土地付き注文住宅」


・・・土地付き注文住宅ってナニ?!

いっけんもっともらしい言葉ですが、こんな用語はありません。
こんな言葉を使うなんて、怪しい業者かも?!

と、思いつつ、この「土地付き注文住宅」という言葉、
意外と良いかもしれない、とも思いました。


そもそも「建築条件付き土地」という言葉、
パッと聞いただけでは、なんだか良く分かりません。

何かお得なオマケでも付いている土地なの?と思いきや、
付いてくるのはオマケではなく建てる施工会社なのです。

つまり、特定の住宅会社で建築することを条件として
土地を売買するということなのです。

土地を軸に考えれば「建築条件付き土地」、
建物を軸に考えれば「土地付き注文住宅」。

なんだか「土地付き注文住宅」の方が分かりやすいかも。


ただ、建築条件付き土地は不動産業界としてのルールが確立されていますが、
土地付き注文住宅にはそんなものはありません。

間取り云々も大事ですが、契約方法や内容についても
よくご確認いただくことをお勧めしました。


 ▼▼ 本日のテーマと関係する過去のブログ記事 ▼▼
『建築条件付土地の契約の注意点』
『“注文住宅”と“規格住宅”って?』
『建売並みの仕様にすればコストは下がる?』


テーマ:住宅・不動産
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